2010年1月17日日曜日

涙、涙の追悼コンサート

今日は阪神大震災から15年目の日です。2年前に演奏した仁川百合野町で、午前10時30分から、午後1時30分から二回公演のコンサートです。ここは、15年前の今日、34名の方がなくなられた場所でもあります。
前半のプログラムは、G線上のアリア(バッハ)、白鳥(サンサーンス)、ソナタ(パガニーニ)などクラシック中心の曲目。後半は歌の曲を中心に演奏しました。バイオリンの赤松さんが、「34名の命が星になってしまったここで、この曲を最後に弾きます」とコメントしたあと、「見上げてごらん」を弾き始めると、なんとなく客席から泣いている方がいる気配が感じられました。赤松さんの演奏も大熱演で、伴奏していてすごい!と感じました。演奏後なんとなく客席をみると、やはり、ハンカチを目にあてていられるかたが、ちらほら。赤松さんも、「湿っぽいコンサートにならないように、と思ったのにすみません。」と涙。私ももちろんもらい泣き。止めようと思っても止まらない涙。アンコールの「川の流れのように」は、涙の向こうに楽譜が見えるという感じ。コンサートで泣きながら演奏なんて初めてでした。
終演後、年配の女性が、私に目に涙をいっぱい浮かべて「15年たって初めてこのコンサートに来ることができました。ひとつ区切りができました」とお礼を言って帰られ、改めてこの場所で多くのかたが亡くなられたのだと実感しました。
夜、帰宅して仁川に住む同級生が奥様と2人で聴きに来てくれていたのでお礼メールをしたら。なんと奥様の中学時代の同級生が2人もあそこで亡くなられたと、返信がきました。そしてコンサート会場から見える景色は同級生の家からみえるのと同じだったと。それを知って、「見上げてごらん」はきれいでいい曲だけれど、なんだか当分演奏できそうにない・・・

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